TOPQ&A遺留分減殺請求を考えているのですが、注意点を教えてください。(遺留分の特徴)
Q.遺留分減殺請求を考えているのですが、注意点を教えてください。(遺留分の特徴)
A.遺産総額、除斥期間、時効に注意しましょう。
配偶者、子、親にはたとえ遺言で相続分をゼロ(又はごくわずか)にされても奪うことのできない最小限の相続分(遺留分)が保障されています。遺留分請求に関して、以下の3点に注意してください。
1.遺留分の対象になる財産はすべての遺産総額から債務を引いたもの(*若干簡略化しています)
遺留分は遺産から債務を控除した残額を法律の規定に沿って(子の場合、法定相続分の1/2)計算します。遺産(預貯金、不動産)が3億円あったとしても、負債が2億円あれば、計算の対象になる資産は1億円です。
2.「知って1年」で請求できなくなります(除斥期間)
遺留分を侵害されたことを知ってから1年のうちに請求する必要があります。この「請求」とは訴訟提起に限らず、請求書や口頭でも有効になる余地があります。もっとも、後で期限内に請求したことを明らかにするため、内容証明郵便や書留で遺留分減殺請求通知を送った方がよいでしょう。
3.相続から10年で請求できなくなります
遺留分の侵害を知らなくても被相続人の死亡から10年経てば遺留分を請求できなくなるので注意してください。