休職期間が終わったら自動退職?実は危険です
はじめに
メンタル不調や病気で長期間休んでいる従業員について、
「休職期間が終わったら自動的に退職になる」
と考えている会社は少なくありません。
しかし、実際にはそれほど単純ではありません。
対応を誤ると、後から退職や解雇が無効と判断されることもあります。
まず確認すべきは就業規則
休職制度は法律ではなく、就業規則で定められています。
そのため、
- 休職期間は何か月か
- 復職の条件は何か
- 休職満了後はどうなるか
をまず確認する必要があります。
その会社の就業規則の内容によって、自然退職になるまでの期間や手続きが変わることもあります。
「働ける状態か」が重要
休職期間が満了したとしても、会社は従業員の状態を確認する必要があります。
問題となるのは、
「元の仕事に戻れるか」
だけではありません。
働ける状態か確認する

近年の裁判例では、
- 業務内容を調整できないか
- 配置転換はできないか
- 軽い業務なら可能ではないか
といった点も検討される傾向があります。
診断書だけで判断しない
休職中の従業員から、
「復職可能です」
という診断書が提出されることがあります。しかし、会社はその診断書だけで判断しなければならないわけではありません。
主治医の意見に加えて総合的に判断

主治医の意見に加えて、
- 産業医の意見
- 本人との面談
- 勤務実績
なども踏まえて総合的に判断することが重要です。
パワハラ等に起因する休職は自然退職が無効に
会社が休業理由について十分な検討をせず、
「休職期間が終わったので退職です」
と処理した場合、後に紛争になることがあります。
実際にTCL JAPAN ELECTRONICS事件(東京地裁令和5年12月7日判決)では、適応障害で休職していた従業員について、会社が休職期間満了による自然退職扱いとしたところ、その有効性が争われました。
裁判所は、休職の原因となったパワハラや業務との関連性などを踏まえ、会社の判断を認めませんでした。
休職期間が終了したという理由だけで、自動的に退職となるわけではないことを示した事例です。
会社がやるべきこと
休職満了が近づいたら、
- 就業規則を確認する
- 診断書を取得する
- 本人と面談する
- 必要に応じて産業医へ相談する
といった対応を行いましょう。
休業満了が近づいたら会社がやるべきこと

そのうえで、検討内容を記録として残しておくことも重要です。
まとめ
休職期間の満了は、必ずしも自然退職を意味しません。
重要なのは「本当に復職できない状態なのか」を適切に確認することです。
特にメンタル不調の案件では判断が難しいため、対応に迷う場合には専門家へ相談することをおすすめします。
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