【2026年新法施行】下請法から「取適法(取引適正化法)」へ!業務委託契約で企業が今すぐ点検すべき実務対応ポイント
こんにちは!TMG法律事務所の代表弁護士です。
今回はすべての事業者、特に「業務委託契約」や「外注」を日常的に行っているビジネスパーソンにとって、絶対に無視できない超重要なお話です。
実は、これまでの「下請法」が大きく変わり、2026年1月より新法「取適法(取引適正化法)」が施行されました。
- 「うちは資本金1000万円だから、今回の法改正も関係ないよね?」
- 「外注先やフリーランスとの契約書、これまでのひな形のままで大丈夫?」
- 「もし新法に違反したら、どんなペナルティがあるの…?」
「これまで下請法の対象外だったから大丈夫」と思い込んでいる企業ほど危険です。
今回の法改正では規制の対象が一気に拡大しており、知らず知らずのうちに違法行為に該当してしまうリスクが潜んでいます。
特に、特に次のような企業は要注意です。
- 従業員100人超の製造業
- 従業員100人超の情報サービス業
- 従業員300人超の卸売業・小売業
- 運送業者へ配送を委託する企業
- フリーランスや個人事業主への外注が多い企業
- これまで資本金基準で下請法対象外だった企業
そこで今回は、新法「取適法」への改正によって何が変わったのか、そしてトラブルを防ぐために企業が今すぐ点検・修正すべき「契約書と実務のポイント」を弁護士がやさしく徹底解説します!
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1. 資本金・従業員数で網の目が拡大!下請法から「取適法」への大改正4つの変更点
「取適法」の施行によって、これまでの古い下請法の枠組みがガラリと変わりました。まずは、私たちのビジネスにどう影響するのか、その全体像(大枠)を一緒に見ていきましょう。
取適法改定の大枠を確認しましょう

画像にある通り、ポイントは大きく4つあります。
下請法から「取適法」への改正
従来の「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」が、時代の変化に合わせて「取引適正化法(通称:取適法)」へと進化しました。
資本金だけでなく「従業員数」も基準に追加
これまでは「資本金の額」だけで規制対象(親事業者・下請事業者)かどうかが判断されていましたが、これからは「従業員数」も基準に加わります。
これにより「資本金は小さいけれど従業員が多い企業」なども新しく対象に含まれるようになり、規制の網の目がぐっと広がりました。
具体的には従業員数100名超・300名超から規制対象取引に留意する必要が出てきます。
売買取引への「特定運送委託」による規制拡大
従来の規制対象は業務委託が殆どでしたが、商品の売買取引に伴う運送の委託(特定運送委託)についても、規制が及ぶケースが出てきます。
「うちは卸売り、小売りだから大丈夫」と思っていた販売業者も、小規模な運送業者に発送の一部を委託する場合には注意が必要です。
【新設】一方的な代金決定の禁止
発注側が強い立場を利用して、受注側の意見を聞かず一方的に代金を決定する行為が、法律で明確に禁止されました。
結果として妥当な金額だったとしても、協議を経ない一方的な決定方法である場合、違法と判断される恐れがあるのです。
つまり「これまで下請法の対象外だったから大丈夫」と思っていた取引や契約が、これからは法律の対象になる可能性が非常に高いということです。
そのため、今すぐ契約書の見直しが必要になるケースが増えています。
2. 違法リスクを回避!取引基本契約書・注文書で今すぐ点検すべき3つのチェックリスト
では、具体的に自社の「取引基本契約書」や「注文書」のどこをチェックすれば良いのでしょうか?
トラブルを防ぐために必ず点検すべきポイントは以下の3つです。
取適法の改訂で契約のどこを点検する?

① 【支払遅延】給付日から「60日以内」の支払期日と翌々月末払いの注意点
給付(納品、またはサービス提供)があった日からカウントして、60日以内の、できる限り短い期間内で支払期日を定めていますか?
新法でも、期間を超えた支払期日の設定は認められません。
契約書の文言が「翌々月○○日払い(場合によっては60日を超えるリスクあり)」などになっていないか、数え方を必ず点検しましょう。
② 【買いたたき】一律の「振込手数料は受注者負担」の文言がNGになる理由
契約書に「振込手数料は受注者の負担とする」と一律で記載していませんか?取適法の取引において、受注側に手数料を負担させることは原則としてNGです。
基本的には「委託者(発注側)の負担」とするのが安全です。
③ 【書面交付義務】口頭・チャット発注は違法?発注書(旧3条書面・4条明示)の要件
発注の際には、ただ「これやっといて」と口頭やチャットで伝えるだけでは足りません。
法律で定められた必要事項(給付の内容、代金の額、支払期日など)を網羅した書面(または電磁的記録)を、速やかに交付する仕組みになっているか確認してください。
3. 現場の一発アウトを防ぐ!「取適法」対応のために社内で進めるべき4つの体制整備ステップ
法律が変わったからといって、契約書の文字を書き換えるだけで安心してはいけません。本当に大切なのは「現場の取引実態」が法律を守れているかどうかです。
改訂後に改めたい事項

新法の施行に伴い、社内の体制として次の4つのステップを進めていきましょう。
適用対象取引の見直し
自社が「発注側」になる取引、「受注側」になる取引をすべて洗い出し、どれが取適法の対象になるかを正しく判定する。
取引基本契約の見直し
先ほど挙げた支払期日や手数料、禁止事項に抵触する条項がないか、契約書のひな形をアップデートする。
発注書4条明示の要件対応
現場が使う発注システムや注文書のフォーマットが、新法の義務(明示事項)を満たしているかシステムや運用面を修正する。
禁止事項の現場への周知
一番大切なポイントです!いくら法務部や経営者が「取適法」を理解していても、現場の購買担当者や営業担当者が「これまで通りでいいや」と一方的な値引き交渉をしてしまっては一発でアウトになります。
現場向けの勉強会やマニュアルの配布を行いましょう。
4. まとめ:2026年「取適法」対応の契約書見直しはTMG法律事務所へお任せください
いかがでしたでしょうか?
「取適法(旧下請法)の改正」は、これからの企業経営において避けては通れない、とても大きな変化です。
「自社の契約書、このままで本当に大丈夫かな…?」
「うちの取引は今回の改正の対象になるのだろうか…?」
より詳しく適用対象取引や禁止事項を知りたい方は、私が2025年に実施したセミナーレポートもご覧ください。
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