懲戒処分の正しい手順と種類|問題社員対応で失敗しない実務ガイド
こんにちは、TMG法律事務所の代表弁護士です。
「注意しても改善されない問題社員がいる…」
「独断で解雇して訴えられたらどうしよう…」
経営者や管理職の皆様、このような孤独な悩みを抱えてはいませんか?
実は、良かれと思って行った「解雇」や「減給」が「手順が不適切だった」という理由だけで、後に数百万円規模の損害賠償に発展するケースは珍しくありません。会社を守るための決断が、逆に会社を窮地に追い込んでしまう。これは絶対に避けなければならない事態です。
「弁護士への相談は敷居が高い」と思われがちですが、私はもっと気軽に、街の相談所のように頼っていただける存在でありたいと考えています。
そこで今回は、トラブルを未然に防ぎ、貴社の平穏な日常を守るための「懲戒処分の正しい手順と種類」について、法律の専門家として分かりやすく徹底解説します。この記事を読めば、法的リスクを最小限に抑えながら、自信を持って人事対応ができるようになるはずです。
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「いきなり解雇」は不当解雇リスク大!裁判で負けないための段階的対応とは
まず知っておいていただきたいのは、どんなに問題のある社員であっても、順序を飛ばして「いきなり解雇」するのは非常にリスクが高いということです。
懲戒処分には適切な「重さ」と「手順」があります。これを見誤ると、後に不当解雇として訴えられるなど、会社側が不利な状況に追い込まれる可能性もあります。
就業規則がないと処分できない?懲戒権を行使するための「法的根拠」と必須条件
懲戒処分は、会社が自由に下せるものではありません。実は、処分を行うためには絶対に必要な「根拠」があります。
懲戒処分を行うための大前提

それは「就業規則」です。
懲戒処分を行うには、あらかじめ就業規則に以下の2点が具体的に定められている必要があります。
- 懲戒の種類(どのような処分があるか)
- 懲戒事由(どのような場合に処分されるか)
就業規則に根拠がなければ、懲戒処分を下すことは基本的には不可となります。まずは自社のルールがどうなっているか、確認することから始めましょう。
【重さ別】譴責から懲戒解雇まで。事案に合わせた適切な処分レベルの選び方
懲戒処分には、事案の重さに応じて段階があります。一般的な種類を軽い順に見ていきましょう。
懲戒処分の種類

① 譴責(けんせき)・戒告
始末書を提出させ、将来を戒める処分です。
② 減給
給与から一定額を差し引きます。ただし、法律上の上限(労働基準法第91条)があるため注意が必要です。
③ 出勤停止
一定期間、出勤を禁止します。その間の給与は支給されません。
④ 諭旨解雇・懲戒解雇
最も重い処分です。会社との雇用関係を終了させます。
「どの処分が適切か」の判断は非常に繊細です。迷った場合は、早い段階で専門家に相談することをお勧めします。
訴訟を防ぐ3つの防衛策。本人への「弁明の機会」と「指導記録」の重要性
処分の「重さ」を決定する際は、客観性と公平性が命です。以下の3つのポイントを自問自答してみてください。
処分の重さは客観性と公平性が命です。

- 問題行動と処分のバランスは取れているか?(重すぎないか)
- 本人に弁明の機会(言い分を聞く場)を与えたか?
- 懲戒処分の前に、適切な指導や注意を行ったか?
これらのプロセスを丁寧に行うことが、会社を守ることにつながります。
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