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「外注だから自由」は厳禁!フリーランス新法の必須実務と4つの義務

特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(通称:フリーランス新法)により、個人事業主へ外注するすべての企業に対し、あらたな取引ルールと義務が課されるようになりました。「詳細はそのうち決めよう」「支払いは自社ルールで検品完了の2か月後」といった曖昧発注、一方都合による支払保留は、今や明確な法律違反です。

もし違反が発覚し、行政からの是正勧告に従わなかった場合「企業名が世間に公表される」という極めて重いペナルティを受けるリスクがあります。ネット上に「違法企業」として社名が残れば、新規の取引や採用活動へのダメージは計り知れません。

本記事では、企業法務の専門家である弁護士の視点から「知らなかった」では済まされないフリーランス新法の必須ルールと、企業が負うべき「4つの義務」への実務対策を分かりやすく解説します。
優秀な外部パートナーとの関係を壊さず、自社を法的な罠から守るために、今すぐチェックしてください。

【口約束は即違法】「外注だから関係ない」と言い張る経営者が直面するフリーランス新法の現実

「うちは社員じゃなくて外部の人に頼んでいるから、労働法も関係ないし、お互いの口約束で自由にやっているよ」
もしそのように考えている経営者様がいたら、今すぐその認識をアップデートする必要があります。なぜなら、フリーランスとの取引を適正化するための新しい法律(通称:フリーランス新法)が施行され、発注側である企業に対して明確なルールが定められたからです。
まずは以下の重要な前提を一緒に確認しましょう。

フリーランス発注の前提確認

①【フリーランス新法の概要】

個人で働くフリーランス(特定受託事業者)を守るため、発注側の企業(特定業務委託事業者)には、取引の適正化や就業環境の整備を目的とした様々な義務が法律で課されるようになりました。

②【即時明示の義務】

これまでは「とりあえずメールや電話で依頼して、詳細は後から決める」というやり方で発注する企業も多く見られました。しかし、新しいルールでは、仕事を依頼するときに取引条件をはっきりと明示することが義務付けられました。

③【禁止行為】

「納品されたけれど、会社の都合で予算が減ったから少し安くしてほしい」「やっぱり必要なくなった」といった、発注側の都合による一方的な減額や返品、買い叩きなどは法律で厳しく禁止されています。

④【労働者=雇用】

契約書の形式が業務委託であっても、日々の仕事の進め方を細かく指示したり、時間・場所の拘束が強いような場合など、働き方の実態が「雇用」と変わらない場合は、労働基準法などの労働法が適用されます。
この点は、フリーランス法には直接かかわらない問題ですが、常に留意する必要がある問題です(前回の記事で詳しく説明しました)。

「外注取引は自由に決めてよい」という誤解はすぐに改める必要があります。これから企業が守るべき具体的なポイントを次の章で見ていきましょう。

【行政処分を回避】フリーランス取引で是正勧告を受けないための3大実務ポイント

では、実際にフリーランスの方にお仕事を依頼する際、会社はどのようなポイントを基準に取引を進めればよいのでしょうか。

フリーランス発注時のポイント

もしこれらのルールに違反し、行政からの指導や是正勧告に従わなかった場合「企業名が世間に公表される」などの厳しいペナルティを受けるリスクがあります。会社の社会的信用を守るためにも、以下の3つのポイントを確実に押さえてください。

①【書面の記録・電磁的方法による送信】

フリーランスに仕事を依頼するときは、直ちに「業務の内容」「報酬の額」「支払期日」「納品日」などの必要事項を、書面(またはメールやSNSなどの電磁的方法)でハッキリと明示しなければなりません。
「後で揉めないための防衛策」としても、この書面化は不可欠です。

②【60日ルールの鉄則】

報酬の支払期日は「商品や成果物を受け取った日(またはサービスが提供された日)から数えて60日以内」の、できるだけ短い期間内で定めなければなりません。「自社の社内規定で支払いは3ヶ月後」といったマイルールは法律上通用しないので注意が必要です。

③【就業環境の整備義務】

発注側の優位な立場を利用して、不当な要求を押し付けることは禁止されています。また、一定期間以上継続して依頼する取引の場合、フリーランスの方の「育児や介護と仕事の両立」への配慮や、ハラスメント対策を行うことも会社側の義務となっています。

【コンプライアンス徹底】外部パートナーとの紛争を防ぐ4ステップ防衛策

トラブルを未然に防ぎ、外部の優秀なパートナーと健全な協力関係を築くために、会社として次の4つの注意点を確実に実行してください。

フリーランス発注時の注意点まとめ

1.【発注書・契約書の交付】業務内容と成果物の定義を完全クリアにする

発注の都度、金額や納期、成果物の定義がクリアになった発注書や契約書を必ず交付・送信する仕組みを社内で徹底しましょう。

2.【支払いサイクルの是正】納品から60日以内の決済フローを徹底する

納品から支払いまでのサイクルが法律の範囲内(60日以内)に収まっているか、経理や調達のフローを再確認してください。

3.【修正ルールの事前合意】曖昧な理由による報酬減額トラブルの未然防止

一度合意した報酬を、後から「クオリティが想定と違った」などの曖昧な理由で一方的に減額することはトラブルの火種になります。
修正依頼のルールなども事前に決めておくことが大切です。

4.【指揮命令の分離】社内ルールの一律適用を排除し「外注」の実態を保つ

「外注」という形を取りながら、社内の一般社員とまったく同じように扱い、指揮命令を出していないか、実態の切り分けを常に意識してください。

これらの一つひとつをクリアにし、公正な取引を行うことこそが、トラブルを防ぎ、外部のパートナーとの強い信頼関係を生む鍵となります。

【まとめ】優秀なフリーランスとの取引を継続し、リスクを回避する体制の構築

フリーランスの方との取引に関するルールは、下請法や新しい法律が複雑に絡み合っており「うちの会社の発注方法、今のままで本当に安全かな?」「規程や発注書のテンプレートを一度プロに見てもらいたい」と悩まれる経営者様が非常に増えています。
少しでも不安や疑問を感じたら、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。

「法律上これが間違っています!」と一方的に責めるようなことはいたしません。

皆さんが外部のパートナーとどのように良い仕事をしていきたいのか、そのビジネスの形をしっかりとお聞きした上で、会社を守りつつ相手からも「この会社は信頼できる」と思ってもらえるようなクリーンな取引体制を分かりやすく丁寧にご提案させていただきます。

難しい法律の話も笑顔でお答えします。大切な会社の基盤を私たちと一緒にしっかりと整えていきましょう!

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