テレワークで未払い残業代が発生?未払い賃金リスクを防ぐ3つの労務管理と規程づくりの鉄則
「テレワーク・在宅勤務を導入したけれど、社員が本当に仕事をしているのか実態が見えない…」
「家事などの『中抜け』や自己判断の残業が増えて、後から未払い残業代を請求されないか不安…」
働き方改革や在宅勤務の定着に伴い、多くの企業で導入が進むテレワーク。
しかし、明確なルールがないまま『とりあえず在宅勤務』をスタートさせてしまい、残業代トラブルや情報漏洩といった重大な労務リスクを抱え込んでいる企業が後を絶ちません。
従来のオフィス出社を前提とした就業規則のままでは、在宅勤務特有の「見えない労働時間」や「通信費の負担問題」「自宅での労災対応」に法的・組織的な対処ができません。
本記事では、企業法務のプロである弁護士が、放置テレワークが招く3つの法的リスクと、会社と社員双方を守る『テレワーク運用規程』作りの実務ポイントを分かりやすく解説します。
1. 「放置テレワーク」は未払い残業・情報漏洩の温床!経営者がハマる3つの罠
働き方改革や多様なワークスタイルの推進に伴い、テレワークや在宅勤務を導入する企業が大きく増えました。
しかし、「とりあえず自宅で仕事をしてもらおう」と明確なルールを決めないままスタートしてしまうと、後々大きな労務トラブルに発展するケースが増えています。
経営者様が知っておくべき在宅勤務のポイントは、「新しい働き方」を導入すると同時に「新しい就業ルール」を整備することです。
2. なぜ既存の就業規則では対応できない?在宅勤務で労務トラブルが頻発する理由
オフィス出社とは異なり、社員が目の前にいないテレワーク環境では、従来の労務管理が通用しない場面が出てきます。
働き方だけではなくルールも必要

具体的には、主に以下の3つの課題が浮き彫りになりやすいためです。
① 労働時間のブラックボックス化|家事・育児の「中抜け」と「自己流残業」
オフィスと違い「いつ業務を開始し、いつ終了したのか」「本当に仕事をしているのか」が見えにくくなります。結果として、サービス残業の温床になったり、ダラダラ残業が発生したりするリスクがあります。
② 費用負担(通信費・電気代)を巡る社内トラブルと不満の噴出
自宅のWi-Fi代やPC電気代、文具代などを「会社は何も負担してくれないのか」と、社員からの不満やトラブルが出ることがあります。有名企業では月額数千円から1万円程度の手当を支給したり、日額で数百円支援することもあるようです。
③ 自宅での怪我も会社の責任?「安全配慮義務」と在宅労災の盲点
「自宅だから会社は関係ない」とはなりません。業務中の怪我(労災適用)や、過重労働による健康障害について、会社側には自宅であっても安全配慮義務が及ぶ点に注意が必要です。
つまり、自由な「働き方」を提供するだけではなく、会社と社員のお互いを守るための「適切なルール作り」が絶対に欠かせないのです。
3. 訴訟リスクを回避する「テレワーク運用規程」作成・運用の3大実務ポイント
では、具体的にどのような点に気をつけてルールを整えればよいのでしょうか?
テレワークで整えるポイント

弁護士の視点から、押さえておきたい3つのポイントを解説します。
① 労働時間の厳格把握|チャットツール報告と「残業事前許可制」の導入
始業・終業の報告方法(チャットツールや勤怠システムでの報告ルール)を明確にする。ウェブサイトの閲覧時間や内容、オフィス系ソフトを使用した時間や入力文字数など分析できるソフトもあります。
育児や家事による「中抜け時間」の取り扱いや、時間外労働(残業)を事前許可制にするなどの取り決めを作成する。
② 「テレワーク手当」の策定|後々のトラブルを防ぐ費用負担ルール
通信費や光熱費の補填として「テレワーク手当」を支給するのか、実費精算にするのかを明確にする。
トラブルを避けるため、就業規則や「テレワーク運用規程」としてしっかり文章化しておく。
③ カフェ作業は全面禁止もあり!情報セキュリティガイドラインと紛失時フロー
社外へPCや紙資料を持ち出す際のルール(オープンスペースのカフェでの作業禁止、公共Wi-Fiの接続制限など)を制定する。
万が一の紛失・漏洩が起きた際の連絡体制を事前に構築しておく。
これらのルールに不備があると、社員との信頼関係が崩れてしまうだけでなく、未払い残業代の請求や情報漏洩事故といった重大なリスクにつながりかねません。
まとめ:法的に万全な「テレワーク運用規程」で安心・安全な企業組織をつくる
最後に、自社のテレワーク環境が安全に運用できているか、3つのポイントで確認してみましょう!
テレワークの基礎まとめ

テレワーク労務管理のチェックリスト
- POINT 01:労働時間(中抜け・残業等)を正確に把握できるか?
- POINT 02:通信費等の費用負担ルールを決めたか?
- POINT 03:テレワーク運用規程を整備したか?
テレワークを円滑に成功させる鍵は、「客観的な時間管理」と「明確な規程(ルール)整備」です。
「うちの会社のテレワーク規程、これで大丈夫かな…」
「在宅勤務の残業代トラブルを防ぐにはどうすればいい?」
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