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【弁護士解説】社員が突然の音信不通…「即解雇」は絶対NG!無断欠勤への法的リスクと正しい対処法3選

「昨日から社員が出社しない」
「電話をしてもメールをしても返信がない…」

経営者様や人事担当者様にとって、社員との「音信不通」は、業務の穴埋めだけでなく、精神的にも非常に大きなストレスになるものです。
「事故にでも遭ったのではないか?」という心配もあれば、長期間に及ぶ場合、「このまま来ないなら辞めてほしい」という憤りも湧いてくるでしょう。

しかし、ここで感情に任せて動いてしまうと、後々会社側が「悪者」にされてしまうリスクがあることをご存知でしょうか?
今回は、多くの労働問題に向き合ってきた弁護士の視点から、無断欠勤を続ける社員に対して会社がとるべき「正しい初動」と「解決へのステップ」を分かりやすく解説します。

焦りは禁物!まずは「やってはいけないこと」を知る

連絡がつかない社員に対して、経営者様がまず考えるべきは「何をするか」よりも「何をしてはいけないか」です。
無断欠勤をされたことへの怒りや、業務への支障からくる焦りで、以下のような行動をとっていませんか?

やってはいけないNG行動

❌ NG行動1:感情的に「クビだ!」と解雇を告げる

これが最もリスクが高い行動です。日本の法律では労働者は強く守られており、正当な手順を踏まない解雇は「不当解雇」として訴えられる可能性が非常に高いです。もし裁判で負ければ、多額の金銭支払いを命じられることもあります。

❌ NG行動2:自宅への無断侵入

「心配だから」といって、勝手に部屋に入ったり、勝手に敷地内に入ったりすることは避けましょう。安否確認が目的であっても、プライバシーの侵害や住居侵入として問題になる可能性があります。

❌ NG行動3:放置・見て見ぬふり

逆に「もう関わりたくない」と放置するのも危険です。退職手続きが済んでいない状態で放置すると、社会保険料の支払いが続くなどのデメリットも生じます。

会社を守る鉄則|「正当な解雇」と認められるための3つの実務ステップ

では、具体的にどうすればよいのでしょうか?
ポイントは「会社はやるべきことをやった」という証拠を残すことです。法的に会社を守るための3つのステップをご紹介します。

無断欠勤対応の3ステップ

STEP1:電話・LINE・SNS…「安否確認」の証拠化テクニック

まずは安否確認です。電話、手紙、メール、LINE、社内用チャットツールのDMなど、考えられる手段で連絡を入れましょう。
ここでのポイントは「連絡した事実を記録に残すこと」です。

  • 電話の発信履歴
  • メールやLINEの送信履歴(スクリーンショット)

これらは後々、「会社は十分な努力をした」という重要な証拠になります。緊急連絡先(実家など)への連絡も有効です。

STEP2:最後通告としての「内容証明郵便」の書き方と効力

連絡がつかない状態が続く場合、より公的な手段を使います。「内容証明郵便」を送りましょう。
この手紙には以下の2点を明記します。

  • 「〇月〇日までに出勤(または連絡)してください」という出勤勧告
  • 「応じない場合は就業規則に基づき退職または解雇となります」という警告

これは相手にプレッシャーを与えるだけでなく、法的な手続きを進めるための「最後通告」としての意味を持ちます。
なお、自宅は不在であることが想定されるので、内容証明と共に同内容の普通郵便も同時発送することもあります。
※後述のとおり、「就業規則」に長期(14日など)連絡途絶の場合には普通解雇となる規定を用意しておく必要あり。)

STEP3:自然退職か懲戒解雇か?「就業規則」に基づく最終処分

ステップ2の期限を過ぎても反応がない場合、ここで初めて処分の検討に入ります。
多くの会社の就業規則には「〇日以上の無断欠勤は懲戒解雇とする」や「〇日以上連絡が取れない場合は自然退職とする」といった規定があるはずです。この規定に基づき、淡々と手続きを進めます。
ここまでの手順を踏んでいれば、仮に後でトラブルになっても「会社側の対応は適切だった」と主張することができます。

まとめ:フローチャートで確認する「解決への道筋」

最後に、対応の流れを整理しましょう。

無断欠勤への対応の流れ

無断欠勤への対応は「待つ時間」が必要なため、どうしても長期戦になりがちです。しかし、この手順を飛ばしてしまうと、会社側が不利な立場に追い込まれてしまいます。

  • 連絡を試みて記録する
  • 内容証明郵便を送る
  • 就業規則に則って処理する

この流れを徹底してください。

経営者の皆様へ:お一人で悩まずご相談ください

「弁護士に相談すると費用が高そう」「こんな小さなことで相談していいのか」
そう思って、一人で抱え込んでしまう経営者様が少なくありません。しかし、労働問題はこじれると解決までに長い時間と、多大なコストがかかってしまいます。

私は、「難しい・怖い」と思われがちな弁護士のイメージを変えたいと思っています。
病気と同じで、トラブルも「早期発見・早期治療」が一番です。
「内容証明郵便の書き方がわからない」「就業規則が今のままで大丈夫か不安」といった段階でも構いません。まずは気軽な気持ちでご相談ください。会社と、そこで働く他の真面目な社員の皆様を守るために、一緒に最善策を考えましょう。

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